社会福祉法人 高知慈善協会
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岡上菊栄(おかのうえ きくえ)
写真:「おばあちゃんの一生」より

 皆様は「おばあちゃん」といえば誰を思いうかべるでしょうか。
福祉にたずさわる仕事などをされている方は「岡上菊栄」を思いうかべる方も多いと思います。
もちろん高知慈善協会では「おばあちゃん」=「岡上菊栄」です。


 坂本龍馬の姉の坂本乙女は、土佐藩藩主山内家に仕えた八代目御典医の
岡上樹庵(おかのうえじゅあん)と24歳のときに結婚し、岡上菊栄は樹庵・乙女夫妻の長女として
1867年9月に高知市本町筋2丁目にあった岡上家で生まれました。

 菊栄の生涯は「おばあちゃんの一生」(宮地仁/著)にくわしく記されています。
その書の序では、菊栄を以下の表現で記しています。

「社会事業の諸制度が今日の如く開花するまでに芽を育て幹をふとらした功労者」


 菊栄が「おばあちゃん」となるきっかけは41歳の時でした。高知慈善協会が創設した
「貧困児童および入監者携帯乳児の養育施設【博愛園】」の初代園母として、開設間もない
明治43年から勤め始める事になりました。この転職(転職前は教員)を夫は強靭に
反対しました。それは、子どもが仕事の犠牲になることや、園で理想通りにいかぬ場合の
老後を心配してのことでした。
 しかし菊栄は、貧困児救済という「大願成就のためには、たとえ家庭を犠牲にしても
初志貫徹を」と燃えてました。以後の40年間、菊栄は保護が必要な者に「ねぐら」を
与え、「民間社会事業家」として一命を捧げ続けました。